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『』

 

 

 

 

長い指で頬をそっと撫でる。ゆっくり離れていく指先の流れにみとれる。しなやかに自由自在に動く。頭の形を優しく滑り、涙をすくう。うつろな目線を絡ませ、その目の奥に見えたものさえも包んでくれたらいいのにと思う。どこまでも一つになれないから、ずっとさみしくてせつないままなんだろう。

名前も知らない路地裏の古いホテルから出てきた二人の熱を思う。きっと燃え上がるほど、吐息は氷のように冷たい。彼が触れてるのは、どこだろう。肝心なものを見つけられていない。彼女がみてるものは、